学生に限った話ではない

今日から、というか一昨日の土曜からというか、うちの学校も夏休みに入った。金曜の最後のコマに僕の講義があったのだが、終わった瞬間の学生たちの「終わった〜!」という喜びの叫び(?)には思わずこっちもニコッとしてしまった。

「夏休み」、いい響きだ。何も学生に限らず、先生だって嬉しい。講義に時間を割かれずまとまって研究や勉強ができるのは長期休業のときだけだからだ。じっくり腰を据えればいいものができるというわけでもないが、分断された時間よりはまとまった時間の方が使いやすい。共同研究のための遠出もできる。何より高揚感が研究にも勉強にも必要だ。

多くの人がそうなのだろうけれど、秋になってしまうとどうにも寂しくて気分が乗らない。僕の実家は林檎をメインに扱う果物屋で、秋になると仕事が忙しく、両親とも夜遅くまで家に帰ってこれなかった。子供の頃はそれが寂しくて、秋は嫌なシーズンだった。今でも大量に林檎が売られているところを通りかかって匂いがしてくると無性に切なくなってくる。実家のある長野の寒さまで一緒にやってくるような、そんな気までしてくる。書いているうちにだんだん寒気までしてきた。この話はやめよう。夏だ。今は夏だ。今から秋のことなんか考えてどうする。