今年はよく飛ぶ

明日から学生を引率して社会見学旅行(高専では修学旅行のことをこう呼ぶ)のために北海道へ行ってくる。それにしても今年は移動が多い。6・7・8月には1週間ずつ,カナダ・スウェーデン・再度カナダへ出張だった。8月中は仕事の打合せなどで長野へ4回ほど行ったが,実家に立ち寄る時間もほとんどなく,駆け回ってばかりいた。

8月末には,午前中に高専教育に関係する研究会でうちの英語研修について発表し,午後には理化学研究所で自分の研究分野である量子重力がらみの発表をした日もあった。1日で2つ発表(しかも全然違う内容)というのは初めてでさすがに準備は大変だったが,なかなか面白い経験だった。先々週にあった京都での物理学会でも,午前中に講義をしてから京都に向かい,翌日に発表,そしてその翌日朝に前橋に戻って午後から2コマ講義という,38歳のおっさんには少々こたえるスケジュールをこなしてみた。毎週のように飛行機で海外を飛び回るビジネスマンの体力がいかにすごいか痛感させられた。自分ももっと鍛えなければいかんなあとも思ったのだが,調子に乗りすぎているザラザラした時間の使い方は慎まなければいかんとも思った。加速している感覚は好きなのだが,そればかりしていると大事なことを見落とすことも多々あるからだ。目をつぶってむやみやたらに暴れればいいというものではない。

学会のあった週の週末には,荻窪で一般の方向けの相対性理論講座をさせてもらった。30人近くの方が受講して下さったこともあり,ついつい嬉しくなって喋りまくってしまい,気が付けば休憩なしで3時間話し続けてしまった。こういう時,体は疲れているはずなのだが,帰りの電車で寝れない。頭は逆に妙に生き生きしていて,アイデアが浮かんでは消え,浮かんでは消えを繰り返してしまうのだ。こういうときにスッと寝られるようになることも大事なのかもしれない。きっとうまい体の使い方はあるはずだ。まだまだ修行が足りないな。